米運輸省、中国の航空会社による米国発着便の運航一時停止を発表

(米国、中国)

ニューヨーク発

2020年06月05日

米運輸省(DOT)は6月3日、中国の航空会社の米国発着の旅客便を6月16日付で一時停止すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。施行日は16日となっているが、トランプ米大統領が同日より前に承認すれば即施行される。対象となる航空会社は、現在、米中間で運行している中国国際航空、中国東方航空公司、中国南方航空公司、アモイ航空に加え、北京首都航空、海南航空、四川航空を含む主要な中国の航空会社となっている。

一時停止に至った理由としては、米国航空会社数社が6月1日より米中間の旅客発着便の再開を求めていたが、中国民用航空局(CAAC)が認めなかったためと表明している。これは、互いの航空便を受け入れるという2国間の合意に基づく権利を無視し、米中間の民間航空運送協定の違反に値するとした。

米運輸省によると、中国民用航空局は米運輸省に対し、米国のみならず国内外の全ての航空会社に対して公平に通知を出しているため、協定違反にはならないと返答しているという。

米運輸省は声明文で、米中両国の旅客航空会社が旅客サービス市場において、競争バランスや公平で平等な機会を保つためには、今回の措置は不可欠であるとしている。その上で、中国民用航空局が米旅客航空会社に対する状況を改善すれば、この措置を再考する用意があるとしている。

(吉田奈津絵)

(米国、中国)

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