日本の発電企業がカンボジアの精米会社と連携、ハイブリッド発電を計画

(カンボジア)

プノンペン発

2020年05月11日

太陽光発電関連製品の製造・施工などを行うWWB(東京都)は、カンボジアの首都プノンペンに隣接するカンダール州で、再生可能エネルギー発電事業を手掛けるアウラグリーンエナジー(青森市)と共同で、バイオマスと太陽光を利用したハイブリッド発電事業を行うことを計画している。4月28、29日に「プノンペン・ポスト」紙や「クメール・タイムズ」紙など地元各紙が報じた。発電施設は、日本の環境省が温室効果ガス削減や低炭素技術の普及を目指して推進する「二国間クレジット制度」の一環で導入され、二酸化炭素の排出量を年間約1,800トン削減する計画だ。

両社は同国最大の集荷・精米会社であるAKRの精米所内に、もみ殻を燃料とするバイオマス発電施設(0.5メガワット)と太陽光発電施設(1メガワット)を建設する。発電は2021年に開始し、AKRに売電するとともに、余剰電力は外部に販売するとしている。

カンボジアでは電力供給が安定せず、電力料金も周辺国と比べ割高なことから、こうした自家発電設備の設置には一定のニーズがある。カンボジア米連盟のルン・イエン事務局長も「精米所に十分な電力を供給することでコストが低減できるだろう」(4月28日付「プノンペン・ポスト」紙)と語った。

(脇坂敬久)

(カンボジア)

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