操業再開に向けた国際チャーター旅客便の承認が進む

(中国)

上海発

2020年05月29日

中国と各国を結ぶ定期航空便は現在、各航空会社について各国1路線、週1回の往復までに限定されている(2020年3月30日記事参照)。2020年5月25日に、中国民用航空局は「操業再開および職場復帰に向けた国際チャーター旅客便の計画審査に関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(以下、通知)を発表した。通知は、経済活動の再開などに向け、国際チャーター旅客便(不定期便)の運航を承認する内容となっている。

通知では、国際チャーター旅客便(不定期便)の申請を受けた運航管理コントロールセンターは、速やかに飛行計画を受理し、公開するとしている。また、飛行許可の申請期限も7営業日前から3営業日前に調整され、週7日、24時間受け付けるとしている。

このほか、上海浦東国際空港では5月21日、PCR検査をするためのコンテナ型ウイルス検査室(検体採取台は44台)の運用を開始した。これにより、24時間体制で検体採取が可能となり、空港利用者数が回復した際に向けた準備が整った、などの報道がある(「新浪科技」5月22日)。

民間航空業界の専門家の林智傑氏は「中国は輸入症例のコントロール能力があり、直近1カ月間の輸入症例が日々1桁にコントロールできている」と評価した上で、「今回の通知は経済発展の需要に応え、生活と仕事の需要を満足させるためのものであって、国際便の全面開放を意味するものではない」と述べた(「民航資源網」5月27日)。

(高橋大輔)

(中国)

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