米USTR、対中追加関税の適用除外延長を発表、リスト1の4回目

(米国、中国)

ニューヨーク発

2020年05月15日

米国通商代表部(USTR)は5月14日、発動済みの対中追加関税の適用除外品目の一部について、除外措置を延長することを明らかにした。正式には5月15日に官報外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで公表する。5月14日に適用除外の有効期限が迫っていた品目のうち、浄水装置や空気清浄機などに賦課される追加関税が2020年12月31日まで免除となる。いずれも対中追加関税のリスト1に含まれる品目で、リスト1の適用除外に延長措置を認めるのは今回で4度目となる

今回適用除外が延長となったのは、2018年7月6日に発動されたリスト1(対中輸入額340億ドル相当の818品目)のうち、(1)10桁のHTSコードで示された2品目(HTSコード8481.10.0090と8483.50.9040)と、(2)10桁のHTSコードの中で、USTRが記載した製品詳細に適合する11品目となる。全13品目のうち、関税分類で84類(原子炉、ボイラーおよび機械類ならびにこれらの部分品)に属するものが11品目、90類(光学機器、写真用機器、映画用機器、測定機器、検査機器、精密機器および医療用機器ならびにこれらの部分品及び附属品)に属するものが2品目となる。

適用除外延長品目の対中輸入額合計(2019年、HTSコード10桁で機械的に試算)は6億6,822万ドルに相当する。個別品目では、排水の浄化装置など(HTS8421.21.0000の一部)や、電動の空気清浄機(HTS8421.39.8015の一部)の輸入実績が大きい。

適用除外延長が認められた品目については、申請者以外の輸入者が当該製品を輸入する場合も追加関税が免除される。本延長措置の手続きについては米税関国境保護局(CBP)が今後発表する。

なお、これまでに発表された各リストの品目別適用除外制度の概要と、各リストの適用除外対象品目の発表日および詳細は添付資料を参照。

(磯部真一)

(米国、中国)

ビジネス短信 dfaaf0c8b613fb65