江蘇省、新たな情報インフラ建設を加速させる通知を発表

(中国)

上海発

2020年05月18日

江蘇省人民政府は4月30日、「新たな情報インフラ建設を加速させ、情報消費を拡大させるための若干の政策措置にかかる通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(以下、通知)を発表した。

通知は、(1)新たな情報インフラ建設の加速、(2)情報消費の潜在力の解放、(3)産業のデジタル化転換の推進、(4)保障措置の4分野29項目からなる。

(1)新たな情報インフラ建設の加速では、5Gネットワーク建設の推進、5G+工業インターネットプロジェクトの実施、次世代データセンターの最適化と自動車とつながる基礎インフラ建設の加速などが含まれる。江蘇省は2020年に120億元(約1,800億円、1元=約15円)を投資し、新たに5G基地局(5万2,000カ所)を設置する。

(2)情報消費の潜在力の解放では、新型コロナウイルス感染の影響による消費スタイルの変化を受け、スマート端末設備のアップグレード、4K高画質テレビの普及、スマートホーム体験センターの建設、スマート運転アシスト自動車の量産化、さらに健康・養老・物流・環境保護など様々な分野のスマート化を推進する。消費者は5G端末の設備を購入する際に、一定額の補助が受けられるとしている。

(3)産業のデジタル化転換の推進では、ソフトウエア産業とインターネット経済の発展を促進し、工業インターネットプラットフォームの建設など推進する。また、初めて中国インターネット100強企業に選ばれた企業に対し200万元の補助金を支給する。

(4)保障措置としては、政策の実現のため、江蘇省政府が重点プロジェクトのサポート、企業所得税優遇政策の実施、金融や人材発展支援などを行っていくとしている。

江蘇省人民政府の張楽夫副秘書長は5月11日に開催された記者会見で、「新たな情報インフラの整備は、投資の拡大、デジタル経済の駆動力になる。消費のアップグレードを促進するとともに、新たなサービス、業態、消費モデルを生み出す有効なツールである」と述べた(「中国新聞網」5月11日)。

(呉秀媛)

(中国)

ビジネス短信 c1961589a5780ef7