第1四半期の経済成長率は前年同期比1.1%、新型コロナの影響で減速

(コロンビア)

ボゴタ発

コロンビア国家統計庁(DANE)は5月15日、2020年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率は前年同期比1.1%だったと発表した(添付資料表参照)。中央銀行は5月6日に発表した最新のマクロ経済予測で、3月に発令された非常事態宣言とその後の外出禁止措置の影響により、第1四半期の成長率は2.0%になると見通していたが、それを下回る結果となった。

GDP成長率を産業別にみると、農林水産(6.8%)、電力・ガス・水道(3.4%)、行政・防衛(3.4%)が好調だった。一方、建設(マイナス9.2%)が大きく落ち込んだほか、芸術・エンターテインメント(マイナス3.2%)、鉱業(マイナス3.0%)も不調だった。

需要項目別では、民間最終消費支出は、その5割以上を占めるサービスがマイナス0.8%と落ち込んだが、約3割を占める非耐久消費財(13.2%)の成長により3.8%となった。支出目的別では、食料・非アルコール飲料が成長に寄与した一方、レストラン・ホテル、輸送、被服・履物などは不調だった。また、国内総固定資本形成の中では住宅がマイナス16.5%と大きく落ち込んだ。

DANEの同発表によると、中銀の2020年のGDP成長率予測は、マイナス4.5%となっている。

(茗荷谷奏)

(コロンビア)

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