タイ政府、2度目の非常事態期間延長を決定

(タイ)

バンコク発

2020年05月28日

タイ政府は5月26日の閣議において、2005年非常事態令に基づく措置の適用をさらに1カ月延長し、6月30日までとすることを決定し、同日、「タイ全土における非常事態令の延長に関する布告」を官報に掲載外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。3月26日から続く非常事態令の適用は4月28日に5月末まで延長することが決定されており、今回の延長は2回目となる。

上記布告に加え、同日の官報には、(1)「非常事態令に基づき首相が定めた措置、布告、命令の適用継続に関する布告外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」、(2)「非常事態令に基づき内閣が定めた布告の適用継続に関する布告外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」も併せて掲載された。(1)では、非常事態令第9条(非常事態時に取りうる措置)に基づき発表されている、外国人の入国の原則禁止や夜間外出禁止などを含め、第1号から第7号までの決定事項の継続が定められている。また(2)では、「COVID-19状況管理センター(CCSA)」の下での省庁横断的な行政機構などの継続が定められている。

公表されている閣議のサマリー外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、非常事態令の延長の理由として、感染拡大を防ぐための行政機構がいまだ必要であること、今後よりリスクの高い行動を伴う第3フェーズ、第4フェーズの緩和を実施していくプロセスが残されていること、非常事態令に基づき与えられた権限を行使することで、従来の法体系に比べ、関連政府機関が公衆衛生等の管理をより効果的に行えることなどが挙げられている。

なお、具体的な措置の内容については、6月1日より実施される第3フェーズの緩和に合わせ、5月29日をめどに発表される見通し。

(蒲田亮平)

(タイ)

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