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日産、バルセロナ工場の閉鎖方針を正式発表

(スペイン)

マドリード発

2020年05月29日

日産自動車は5月28日、スペイン・バルセロナ工場の2020年末の閉鎖に向けた協議と準備に入ると発表した。2019年度決算発表で明らかにされた経営再建策「事業構造改革計画」で示された生産能力削減の一環としている。クロスオーバーSUV(スポーツ用多目的車)を生産する英国拠点は維持する方針。なお、日産は内陸部アビラ県と北部カンタブリア県に部品工場を持つが、これらの工場は今回の再編対象には含まれていない。

日産はバルセロナのモトール・イベリカを買収し、1983年から40年近くにわたり車両製造を続けてきた。小型商用車やピックアップトラックを中心とする車種の、主に欧州向け輸出拠点として、近年の生産台数は年間8万~10万台程度で推移していたが、現地の各種報道によると、2019年には生産台数が6万台を切っていたという。

日産によると、同工場の稼働率は新型コロナウイルスの感染拡大前から25%を下回っていた。5月4日に生産再開が予定されていたが、工場の先行きを懸念した労働組合が無期限のストライキに入り、現在も生産は停止したままとなっている。

政府は撤退後の産業・雇用維持を懸念

新型コロナウイルスの経済への影響が懸念される中、今回の閉鎖発表はスペインメディアで大きく報じられた。閉鎖協議の対象となる同工場およびバルセロナ県内にある部品工場を含む3拠点の合計従業員数は約3,000人。労組側は、間接雇用も含めると2万5,000人近くの雇用が失われるとして、閉鎖撤回を求めて道路封鎖などの抗議行動を行った。

今回の閉鎖発表に対しては、スペイン政府も強硬な姿勢を示している。5月28日には「(解雇補償や補助金の返還を含む)工場閉鎖のコストは10億ユーロを上回り、操業を継続する方が有利」とする政府高官の発言が報じられたほか、レジェス・マロト産業・商務・観光相は民間ラジオ局に対し、「閉鎖までのプロセスには長い時間がかかる。まずは撤退後の産業および雇用維持のための計画策定を日産に要請する」と述べた。

(伊藤裕規子)

(スペイン)

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