GM、中南米EC最大手の仮想店舗を通じて新車販売予約を開始

(ブラジル)

サンパウロ発

2020年05月19日

ゼネラルモーターズ(GM)は5月12日、中南米最大のECプラットフォーマーの1つ、メルカドリブレ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます内の仮想店舗を活用して、5月後半から新車販売予約を開始すると発表した。

GMはまず自社「シボレー」ブランドのSUV「トラッカー」の仮想ショールームを同仮想店舗内に設け、新車販売予約を開始する。その後、「オニックス」(セダン)、「エキノックス」(SUV)、「S10」(ピックアップトラック)、「トレイルブレイザー」(SUV)などを随時加え、将来的には、同社が販売する全車種を仮想ショールームにそろえる予定だ。

購入希望者は、メルカドリブレが提供するオンライン決済システム「メルカド・パゴ」を介して1,000レアル(約1万8,170円、1レアル=約18.17円)分をデポジットすることにより購入予約できる。その後、最寄りのディーラーが下取りを含む販売交渉とオートローンの手配、納車までを行う。交渉が成立しない場合は、デポジットが顧客に返金される仕組みだ。仮想店舗では最寄りのディーラーへの問い合わせなどの対話チャンネルも提供する。購入希望者は試乗することも可能だ。

GMによると、メルカドリブレ内での仮想店舗開設は2021年の年始を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い実店舗での営業が難しくなったことで、仮想店舗の開設時期を前倒しした。

今回の仮想店舗開設の狙いにつき、GMラテンアメリカのヘルナン・マンキ・マーケティング担当取締役は、「GMは過去5年間、顧客との対話および販売プロセスのデジタル化を進めてきた。メルカドリブレとの協力関係はデジタル販売チャンネルの強化や販売の多様化へ対応するもの。新型コロナ感染拡大に伴う外出規制により顧客はディーラーに行けないことから、当社はデジタルソリューションをさらに拡充する必要がある」と5月12日付現地「R7」紙の中でコメントしている。

(大久保敦)

(ブラジル)

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