米労働安全衛生庁(OSHA)、飲食業向けにカーブサイド・ピックアップとテイクアウトでの感染予防に関するガイドラインを発表
(米国)
ニューヨーク発
2020年05月11日
米労働省労働安全衛生庁(OSHA)は5月1日、カーブサイド・ピックアップ(注1)やテイクアウトサービスを提供する飲食業向けに、従業員の新型コロナウイルス感染予防のためのガイドラインを発表した。
OSHAはガイドラインで、雇用主に対し、店舗入り口付近の駐車エリアをカーブサイド・ピックアップ専用にすることを勧めている。また、提供サービスや商品の受け渡し方法、営業時間に関する案内を入り口などに掲げるように勧めている。
客が商品を受け取る場所では、従業員と客同士の距離を保つために床に6フィート(約1.8メートル)ごとに印をつけることや、作業場を一時的に移動させスペースを確保したり、アクリル樹脂でできた仕切りを設置することも有効としている。客に対しては事前にオンラインなどで清算を済ませてもらい、また、可能であれば商品の直接の手渡しは避けるよう推奨している。
衛生対策については、環境保護庁(EPA)の認証を受けている消毒液など(注2)で定期的に設備を消毒するほか、手洗い場を設け、60%以上のアルコール分を含む消毒液を設置するように推奨している。そのほか従業員に対して、衛生面で適切な習慣をつけるよう訓練した上で、口と鼻を覆うマスクの着用を許可し、職場で安全や健康への懸念がある場合には雇用主へ報告を促すべきとしている。
(注1)消費者がオンラインで注文した商品を、実店舗の駐車場で車から降りることなく受け取れるサービス。
(注2)EPAが新型コロナウイルス対応用として認証している化学品のリスト(List N)は、同庁ウェブサイトで確認できる。
(吉田奈津絵)
(米国)
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