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第1四半期のGDP成長率は前年同期比0.7%、景気回復は第3四半期以降の見通し

(マレーシア)

クアラルンプール発

2020年05月19日

マレーシア中央銀行と統計局は5月13日、2020年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率を前年同期比0.7%と発表した(添付資料表1参照)。リーマン・ショック時の2009年第3四半期(7~9月)の1.1%以来の低水準となった。

中銀は成長率鈍化について、新型コロナウイルスの流行により世界的な需要や生産活動の縮小に加え、国内でも感染拡大防止のために3月18日から移動制限令を発令し、経済活動が鈍化したことを要因に挙げた(20220年3月17日記事参照)。

GDPを需要項目別にみると、全体の約6割を占める個人消費が前期の8.1%増から6.7%増に減速した。例年より低い成長率となったが、政府による低所得者向けの生活支援金給付や1月の政策金利引き下げにより、緩やかな減少幅にとどまった。投資は、民間投資、公共投資ともに様子見の状況となり、それぞれ2.3%減、11.3%減とマイナスとなった。他方、政府消費は、移動制限令の執行のための人件費や公共サービスなどへの出費が増え、5.0%増と前期の1.3%増から加速した。

純輸出は37.0%減と大幅に減少し、成長の押し下げ要因となった(添付資料図参照)。輸入は2.5%減と前期からほぼ横ばいだったが、輸出が7.1%減と大きく減少したことが響いた。

全産業で成長鈍化の傾向

産業別では、全体の6割を占めるサービス業が3.1%増で、前期の6.2%増から減速した。特に、新型コロナウイルスの影響による観光客の減少や移動制限令による営業制限を受け、観光や食品以外の小売りサービスが減速した。

製造業は1.5%増とプラスを維持したが、コンピュータと周辺機器、電気機器などがマイナス成長となった。前年から続く米中貿易摩擦の影響に加え、移動制限発令後は操業許可業種、従業員数、操業時間が制限されたことが影響した(添付資料表2参照)。

農業は8.7%減と、前期の5.7%減からさらに悪化した。主要品目のパーム油が天候不順などにより22.0%減と大幅に減速した。建設業は移動制限令によるプロジェクトの一時中断により、7.9%減とマイナスに転じた。

2020年通年の経済成長見通しについて、ノル・シャムシア中銀総裁は、移動制限令の継続により、第2四半期(4~6月)はさらに悪化、第3四半期から徐々に回復すると予測する。中銀は4月3日、2020年通年のGDP成長率を0.2%減~0.5%増と予測しているが、主要貿易相手国の情勢を鑑み、2020年下期に見直しを発表するとした。総裁はまた、原油価格の低迷もリスクとなると指摘した。

(田中麻理)

(マレーシア)

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