ジャカルタの大規模社会制限、6月4日まで延長、首都圏も5月29日まで

(インドネシア)

ジャカルタ発

2020年05月25日

ジャカルタ特別州は5月19日、州知事決定2020年第489号を発布し、大規模社会規制(PSBB)の期間を6月4日まで延長した。5月21日で終了する予定だった。延長は3回目。今回の州知事規程では6月5日以降の延長可否については記載しなかった。延長期間、規制内容に変更はない。また、在インドネシア日本大使館によると、西ジャワ州ボゴール、デポック、ブカシ、カラワン、バンドンについても5月29日までPSBBが延長された。

ジャカルタのアニス・バスウェダン州知事は同日、新型コロナウイルス感染の再生産数に低下傾向にあることを示した。同知事によると、PSBBの開始前の3月、感染拡大の勢いを示す再生産数は4(感染者1人が他の4人感染をうつす)だったが、PSBB開始後に低下し始め、5月17日までに1.1まで下降した。同知事は、再生産数が1を下回ることが望ましいとしている。

インドネシア保健省のデータによると、5月4日から17日の14日間、ジャカルタの1日当たり感染者数は、最小76人、最大179人、平均105人だった。4月と比べて1日当たり200人を超える日は見られなくなったものの、依然として100人前後の感染が続いている。

ジャカルタへの入出境に原則許可制を導入

またジャカルタ特別州は5月14日、州知事規程第47号を公布・即日施行し、ジャカルタ州政府の発行する入出許可証(Surat Izin Keluar Masuk:SIKM)を保有しない限り、ジャカルタへの入出境を原則禁止とした。当該措置は外国人も対象となる。SIKMを保有せずにジャカルタに入境する場合、事前に14日間の隔離が必要とされた。

ただし、ジャカルタおよび首都圏(ボゴール・デポック・タンゲラン・ブカシ)内の移動に関しては、居住者カード(KTP)保持者や在留許可(KITASまたはKITAP)保持者に限りSIKMなしで許可されている。首都圏外を行き来する場合はSIKMの取得が必要となる。SIKMの取得する場合の必要書類などについては、在インドネシア日本大使館のウェブページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを参照のこと。

(山城武伸)

(インドネシア)

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