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米州開発銀行、新型コロナのアンデス諸国への影響に関する報告書発表

(コロンビア、エクアドル、ベネズエラ、ペルー、ボリビア)

ボゴタ発

2020年05月01日

米州開発銀行(IDB)は4月21日、新型コロナウイルスがアンデス諸国(ボリビア、コロンビア、エクアドル、ペルー、ベネズエラ)にもたらす経済的影響に関する報告書を発表した。

コロンビア、中国経済減速の影響は比較的小さく

コロンビアは輸出の約4割を石油・同派生品に依存しており、石油関連収入は歳入全体の7%を占める。IDBは、原油価格の急落がコロンビアにとって最も大きな影響になるだろうと述べている。

一方、中国経済の減速に伴う影響は相対的に小さいとみている。中国は輸出先第2位だが、全体の11%にとどまっており、GDPに占める割合も1.4%にとどまる。チリ(対GDP比7.8%)、ペルー(同5.3%)と比べ、中国への依存度は低いといえる。

エクアドル、カントリーリスク悪化で資金調達難しく

原油価格下落に加え、3月22日に国民議会が非常事態中は債務支払いを停止するよう求めたことから、エクアドルのカントリーリスクは悪化している。カントリーリスク指標EMBIで、2020年1月の平均スコア859ポイントから4月1日は4,700ポイント台まで悪化した。IDBは、国際機関からの資金調達が難しくなる中、エクアドル政府は対内債務と中国からの短期借り入れの見直しを行うだろうと述べている。

貿易では、中国の需要後退が及ぼす影響が大きいとみられる。2019年の輸出額は28億9,600万ドル(対GDP比2.7%)、輸入額は37億2,400万ドル(同3.5%)だった。しかし、最とも影響を受けるのは原油価格下落で、油価の10%下落はGDP成長率を0.84ポイント引き下げると試算している。

ベネズエラ、コロンビアとの国境閉鎖で商品や外貨の入手困難に

ベネズエラの最大の輸出品は石油だ。国際価格の見通しをみると、ベネズエラの輸出価格は産油コストを下回るとみられ、原油価格急落の影響は非常に大きい。中国向け石油輸出額は1億ドル未満と少額だが、米国政府の経済制裁を受けて、2019年第4四半期(10~12月)の中国からの輸入額は前年同期比2倍に拡大している。

また、外国送金の大半はコロンビアから実施されているが、政府の外出禁止措置により多くのベネズエラ人が失業し、家族への送金が困難になっている。さらに、ガソリンなど輸送用燃料の不足も経済にさらなる悪影響を与える可能性があると指摘している。

なお、ペルーについては鉱物資源の、ボリビアについては天然ガスの価格下落による影響が大きいと述べられている。

(茗荷谷奏)

(コロンビア、エクアドル、ベネズエラ、ペルー、ボリビア)

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