北朝鮮の2019年対中国貿易依存度は95.2%、過去最大に

(韓国、北朝鮮)

ソウル発

2020年05月13日

韓国貿易協会(KITA)が5月6日に発表した北朝鮮の2019年貿易動向によると、輸出と輸入を合わせた北朝鮮の2019年貿易総額は29億4,500万ドルとなり、前年比11%増加した。また、貿易相手国数は2018年の115カ国から62カ国と46%減少、対中国貿易依存度は過去最大を記録した。

2019年の輸出額は前年比21%減の2億6,100万ドルだが、輸入額は15.6%増の26億8,400万ドルとなった(添付資料表1参照)。北朝鮮の輸出額は、国連による2017年からの対北朝鮮経済制裁の強化によって激減している。

主な貿易相手国をみると、中国向けの貿易総額は前年比15.3%増の28億437万ドルで、対中国貿易依存度は過去最大の95.2%を記録した。2位以下は、ロシア、ブラジル、インド、コスタリカ、ドイツの順だ(添付資料表2参照)。

韓国貿易協会は「対北朝鮮制裁によって貿易相手国の数が減少すると、北朝鮮は中国との貿易量を増やしこれを相殺しようとするため、対中国貿易依存度は2010年の45.3%から2015年59.6%、2017年92.3%、2018年91.7%、2019年95.2%とほぼ継続して拡大している。2020年は新型コロナウイルスの影響により、北朝鮮の貿易はさらに減少する見込みだが、新型コロナウイルスの感染拡大が終息して対外貿易が再開されれば、対中貿易は急増し対中依存度はさらに高まるだろう」と分析した。

〔李丙鎬(イ・ビョンホ)〕

(韓国、北朝鮮)

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