カルナータカ州、ロックダウンで経済的に苦しむ貧困層や中小企業向け支援策を発表

(インド)

ベンガルール発

2020年05月18日

カルナータカ州政府は、5月6日、新型コロナウイルスに関する経済対策の一環として、貧困層および中小企業向けに合計161億ルピー(約225億4,000万円:1ルピー=約1.4円)の支援策を発表した。インド全土で継続するロックダウンの経済的な影響緩和措置として、以下の金銭的支援を行う計画だ。

  1. 花卉(かき)栽培農家に対し、保有する耕作地1ヘクタール当たり2万5,000ルピーの支給
  2. 衣料品クリーニング業者(約6万人)および理容師(約23万人)に対し、1人当たり5,000ルピーの支給
  3. オートリクシャおよびタクシー運転手(約77万5,000人)に対し、1人当たり5,000ルピーの支給
  4. 建設労働者(約158万人)に対しては、政府から既に1人当たり2,000ルピーを支給しているが、追加で3,000ルピーの支給
  5. 手織工(約5万4,000人)に対し、1人当たり2,000ルピーの支給。さらに、10億9,000万ルピーの債務免除スキームを提供。

このほか、中小企業に対しては2カ月分の電気料金の支払いを免除する。大企業に対しては電気料金の支払い期限を2カ月延長し、同期間中は利子やペナルティーを徴収しないとしている。さらに、電気料金の支払いが困難な企業に対し、6月30日まで電力供給を継続することを決めた。一方、同州の財政状況が悪化していることも大きな懸念となっており、こうした財政援助により発生する財政赤字を削減する対策の一環として、2020年の予算案の中で、4月1日以降6%に引き上げることを発表していた酒に対する物品税をさらに11%引き上げ、17%とした。

(遠藤壮一郎、ディーパック・アナンド)

(インド)

ビジネス短信 1799b9e51031c897