緊急事態宣言を6月30日まで延長、新たな外出ルールを発表、夜間と日曜の外出禁止は継続

(ペルー)

リマ発

2020年05月26日

ペルーのマルティン・ビスカラ大統領は、5月22日の記者会見の場で、現行の5月24日に終了予定だった緊急事態宣言を6月30日まで延長すると発表した。また、5月23日に大統領令094-2020-PCM号PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を公布した。同大統領令には、5月25日以降の各種規制やウイルスとの新たな共存方法について記載されており、要点は以下のとおり。

  1. 緊急事態宣言を5月25日から6月30日まで延長。緊急事態宣言期間中の外出は、別添資料記載の19の目的のみが認められる。
  2. 夜間完全外出禁止令は、午後9時から午前4時までとする。ただし、トゥンベス州、ピウラ州、ランバジェーケ州、ラ・リベルタッド州、ロレート州、ウカヤリ州、イカ州、アンカッシュ州(サンタ県、ウアルメイ県、カスマ県のみ)においては、午後6時から午前4時までとする。日曜日は引き続き、終日外出禁止とする。
  3. 本大統領令公布後、7日以内に全国における公共医療機関における受け入れ体制を拡充し、リマ首都圏とピウラ州の新型コロナ患者に対する関連医薬品などの提供体制を整備。
  4. 国内の県をまたぐ人の移動は、引き続き禁止(政府主導の人道目的の移動は可能)。
  5. 食品や医薬品の買い物、金融機関での手続き、医療機関への救急搬送、別添資料記載の外出理由を目的とした、個人所有の乗用車の利用をそれぞれの居住地区内かつ1台につき1人限定で許可する。利用希望者は、5月25日午後から内務省開設サイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで身分証明書番号、車両番号、居住地区の情報を記して通行許可書申請が可能。許可書の有効期限は6月30日まで。
  6. スーパーマーケットや食品市場、金融機関の顧客受け入れは、収容人数の50%以内。入場前の消毒、マスクの着用、1メートル以上の社会的距離を厳守すること。
  7. 14歳以下の子供は、同居する年上の保護者同伴で、自宅から500メートル圏内で、2メートル以上の社会的距離を維持しながらの1日30分以内の散歩を許可する。
  8. 陸空海河川の国境封鎖の継続。人道目的の人の移動は可能。
  9. 政府官公庁は、テレワークを優先しながら、その業務を通常の40%まで再開することを許可する。また、全ての契約先への支払いを保証する。
  10. 警察は軍部の支援の下で、国民に全ての規制内容を順守させるための取り締まりを実行し、国民、自治体はその活動を妨害してはならない。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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