政府、新型コロナウイルス感染拡大防止措置を5月19日まで延長

(オランダ)

アムステルダム発

2020年04月23日

マルク・ルッテ首相とヤープ・ファン・ディッセル国立公衆衛生環境研究所(RIVM)感染症対策所長は4月21日、記者会見で暫定的に4月28日までとしていた新型コロナウイルス感染拡大防止の延長措置を5月19日までさらに延長すると発表。一部学校の再開、青少年のスポーツに対する緩和などが盛り込まれた(以下参照)が、実施許可が必要なイベントなどの禁止は9月1日まで延長となった。

政府はこれまでの感染防止措置が徐々にではあるが正しい方向に進んでおり、このような状況で多くの国民が日常生活を管理し、また医療従事者も最善を尽くしており、多くの入院患者はあるものの、患者数は着実に減少しているとしている。今回の措置の評価などは延長期限である5月11日からの週にあらためて行う。

【学校と保育所】

小学校(特別小学校、0歳から4歳までの保育所含む)は5月11日に再開する。また児童は登校する日に校外託児所に行くことができる。ただし、クラスのサイズ(出席率)を半分程度とし、登校しない児童については遠隔学習も活用して対応するが、実際の運用は今後、学校ごとに決めることとし保護者に通知する。特別小学校は全児童を出席させることができる。

公共機関が混雑することを避けるため、保護者には可能な限り徒歩または自転車で児童の送迎することを要請する。

中・高等学校は6月2日からの再開に向け準備を開始する。

【スポーツ】

4月29日から、10代以下の青少年は屋外での集団で行うスポーツ活動への参加、外遊びなどが可能となる(ただし公式試合は不可)。

12歳以下の少年は監督者のもと屋外で一緒にスポーツすることが可能。13歳から18歳の青年も同様だが1.5mの距離を保たなくてはならない。各自治体は地元スポーツクラブやコーチと協議したうえで、地域の実情にあわせこれを実施する。トップレベルの選手は他の選手から1.5mの距離を保っていれば専用のトレーニング施設でのトレーニング再開が可能。

【高齢者への訪問】

4月29日以降、70歳以上の高齢者自宅には場合には必要に応じて1、2名(同一の者)が訪問することができる。

(高橋由篤)

(オランダ)

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