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保健相解任は回避、地域限定で新型コロナ感染防止措置を緩和

(ブラジル)

サンパウロ発

2020年04月10日

ブラジルでは、4月以降新型コロナウイルスの感染が急拡大(最新値外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)している。当地報道によると、医師でもあるエンリケ・マンデッタ保健相と経済への影響を懸念するジャイール・ボルソナーロ大統領は自宅隔離措置について意見が対立していたが、4月6日の主要閣僚との面談で保健相の残留が決まった。

保健相が留任した要因は2つある。1つは、保健相解任に対する政府関係者からの大統領への根強い反対だ。反対を表明したのは、連邦上下院議長、最高裁(STF)判事、ハミルトン・モウラン副大統領ほか主要閣僚や政権官房など大統領側近だ。

マンデッタ保健相は医師としての専門知識と連邦下院議員としての政治手腕を併せもち、州知事との調整に奔走してきたほか、自らテレビやインターネットを通じて国民に対し感染状況と対策を分かりやすく説明。保健省の素早い対応とその指導力に、国民から絶大な支持を得ている。

当地調査会社ダータ・フォーリャの世論調査(4月1~3日に実施)では、マンデッタ保健相の取り組みを「良い/非常に良い」とする回答が76%に上った。ボルソナーロ大統領の33%、各州知事が58%と比べて保健相への支持が際立っていた。一方で、ボルソナーロ大統領は辞任すべきかとの問いに59%が反対。国民世論は国難を前にボルソナーロ大統領とマンデッタ保健相の2人を必要としていることを示している。

2つ目の理由は、保健省が4月6日、感染拡大防止策を地域限定で部分的に緩和する指針を発表したことだ。4月13日に発効する同指針では、まず、感染拡大防止措置を以下のとおり定義した。

  1. 選択的社会的距離(DSS):少数グループに限定して自宅隔離を促す措置。60歳未満で、かつ重症化リスクのない人は自由に移動できる。
  2. 拡張的社会的距離(DSA):特定のグループに限定せず社会の全てのセクターで自宅隔離を促す措置。
  3. ロックダウン(都市封鎖):全ての市民の自宅隔離と都市/州/国家の境界全てを完全に遮断。誰も出入りできない最高レベルのセキュリティ。

その上で保健省は、医療機関のベッド数が全体で50%以上空きがある州や都市では、現在採用している拡張的社会的距離(DSA)から選択的社会的距離(DSS)に移行することを提案している。また、ブラジル国内では、人工呼吸器、呼吸理学療法、重症患者の臨床管理に向けた高度な看護ケアを扱う訓練を受けた医療専門家が不足し、ICUおよび入院ベッドが十分ではなく感染急増時期に対処できない点も指摘している。

(大久保敦)

(ブラジル)

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