カンボジア日本人商工会、政府と汚職防止のMOUを締結

(カンボジア)

プノンペン発

2020年04月01日

カンボジア日本人商工会(以下、JBAC)は3月26日、カンボジア政府汚職防止機構(ACU)と汚職防止に関する覚書(MOU)を締結した。JBAC側は神田陽悟投資委員長(当時、現JBAC会長)が、ACU側はオム・ジェンティエン上級相が調印した。ACUは2010年4月に、汚職防止法の公布に伴い設立された政府機関で、今回のJBACとのMOU締結により、連携企業・団体数は100に達する。

今回のMOU締結により、約270社のJBAC会員が個別に調印することなく、ACUを利用可能となる。例えば、会員企業が行政における諸手続きにおいて不当な費用請求があった場合、本MOUをもって「JBAC会員であるため、要求に応えることができない」と拒否することができ、また、拒否したことによって行政手続きの遅滞など業務への影響があれば、ACUに報告し、解決を要請することが可能となる。

世界各国の腐敗や汚職を監視する国際的な非政府組織(NGO)「トランスペアレンシー・インターナショナル」の「2019年汚職認識指数ランキング」において、カンボジアは180カ国・地域中の162位で、ASEAN10カ国で最下位となっている。今回のMOU締結により、汚職の低減、透明性のある企業活動が促進されることが期待される。

(脇坂敬久)

(カンボジア)

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