ルソン島の外出禁止令が4月30日まで延長

(フィリピン)

マニラ発

2020年04月08日

ドゥテルテ大統領は4月7日、4月12日を期限としてマニラ首都圏を含むルソン島全体で3月17日から実施している外出禁止や公共交通機関停止といった広域隔離措置について、4月30日まで期限を延長すると決定した(4月7日ノグラレス大統領府長官発表)。

背景には、ルソン島全体の広域的隔離措置の発動から3週間経過したにもかかわらず新型コロナウイルスの感染者数の増加が止まらない点がある。広域的隔離措置を開始前の3月11日時点では49人だった感染者数は、4月6日時点で3,660人と増加の一途をたどっている。

貿易産業省(DTI)のラモン・ロぺス長官は4月6日、ドゥテルテ大統領の期限延期の決定を支持するとした上で、医療体制を拡充し、感染者数の増加防止に成功すれば、必要不可欠な業種から段階的に隔離措置を解除することになるだろうと説明した(「ビジネスワールド」4月6日)。

ノグラレス大統領府長官は感染拡大を防止するため、4月14日からマニラ首都圏、カラバルソン地方、中部ルソン地方、ダバオ地方、サンボアンガ半島地方の住民を対象により多くのPCR検査を実施すると発表した。なお、フィリピンの現在の新型コロナウイルス感染症の1日当たりのPCR検査件数は最大1,000件とされる。

(坂田和仁)

(フィリピン)

ビジネス短信 f60c4014e1b77eda