ベンガルールの在留邦人、JALの臨時便で帰国

(インド)

ベンガルール発

2020年04月16日

日本航空(JAL)による在留邦人帰国のためのインド南部ベンガルール発~成田行き臨時便が4月12~14日に運航され、合計600人以上が日本に帰国した。

新型コロナウイルス感染拡大の対策として、インド政府は3月25日から全土に対しロックダウン(封鎖)措置を取っており、食料など生活必需品を取り扱う店舗を除くレストランや商業施設、指定産業を除くオフィス・工場が閉鎖となった。カルナータカ州都のベンガルール在住の邦人は自宅待機を余儀なくされる中、国内線・国際線全ての旅客便の運航停止により、日本への帰国ができない状況となっていた。

そこで、バンガロール日本人会(注)とバンガロール日本商工会が中心となり、JALや在インド日本大使館、ベンガルール日本総領事館との連携により、帰国を希望する邦人の利用を目的とした臨時便が実現した。1便当たり約200人が搭乗しており、ベンガルールに在住する約1,200人の邦人のうち、半分が帰国したことになる。なお、インド政府は4月14日、同日までの予定だったロックダウンを5月3日まで延長することを発表した(2020年4月15日記事参照)。

ベンガルール市内外では現在、ロックダウンに伴う厳しい交通制限が実施されており、各エリアにベンガルール市警察の検問所が設けられている。日本大使館は、今回の臨時便に搭乗する乗客が自宅からベンガルールのケンペゴウダ国際空港まで移動する際に支障がないよう、インド外務省に対して通行許可を申請。乗客はベンガルール総領事の発行する搭乗証明書と一緒に通行証を携行して空港へ向かった。

なお、JALは成田~ベンガルールの定期便を3月29日から運行開始の予定(2019年11月7日記事参照)だった。しかし、インド政府による国際線旅客機の着陸禁止措置やロックダウンなどの影響を受けて運航を延期しており、現時点で就航の見通しは立っていない。

(注)バンガロールはベンガルールの旧称で、2014年11月から首都名はベンガルールに変更されているが、固有名詞はそのままの表記とした。

(遠藤壮一郎)

(インド)

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