緊急衛生事態宣言を4月30日まで再延長、生活給付金と企業支援策を発表

(ボリビア)

リマ発

2020年04月16日

ボリビアのジャニネ・アニェス暫定大統領は、4月14日の記者会見で、4月15日まで延長していた緊急衛生事態宣言(2020年3月30日記事参照)を、4月30日まで再延長する大統領令4214号を発令した。規制内容については、現行規制がそのまま継続される。なお、今後、外出禁止令を部分的または段階的に緩和することについて、医療顧問と共に検証していくとしている。

また、アニェス暫定大統領は、既に支給している400ボリビアーノ(約6,400円、1ボリビアーノ=約16円)の給付金「カナスタ・ファミリアル(Canasta Familiar)」(高齢者や障がい者などの社会的弱者が対象)、および500ボリビアーノの「ボーノ・ファミリア(Bono Familia)」(子供のいる家庭が対象)に加えて、500ボリビアーノの「ボーノ・ウニベルサル(Bono Universal)」の給付を発表した(大統領令4215号)。同給付金は、18歳以上で、前の2つの給付金を受け取っていない現在無収入のボリビア人約400万人を対象としており、4月30日以降に国内の金融機関を通じて給付が開始される。

このほか、企業向けの支援策として、大統領令4216号により「中小零細企業特別支援プログラム」と「雇用支援と職業安定のための緊急支援計画」を布告。前者は、最長5年間の融資(最初の1年は無利子で2年目以降の利子については経済公共財政省が別途定める)を目的とした合計15億ボリビアーノの貸付基金の創設で、後者は、貸付期間最長18カ月(最初の6カ月は無利子)の給与支払いのための貸付支援策だ。なお、給与支払い支援については、労働者1人当たり一律最長2カ月間、1カ月当たり最低賃金の2カ月分が貸付額となる。

(設楽隆裕)

(ボリビア)

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