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政府が位置情報用いた感染者との接触履歴トレース・アプリを発表

(インド)

ニューデリー発

2020年04月08日

インド電子IT省は4月2日、携帯電話の位置情報を用いて感染者との接触履歴をトレースするアプリ「Aarogya Setu(Bridge to Good Healthの意味)」の無償配布を始めた。ソフトの開発に当たっては民間のITエンジニアがボランティアとして協力したもよう。主な機能は、(1)感染者が発見された場合、過去14日間の接触者にSMSなどで医学的な助言が届く、(2)オンラインチャットや感染者との接触履歴から感染リスクを自分で確認できる、(3)匿名化データを基に政府がホットスポットを特定し公表するなどだ。

同アプリは、「プライバシー・ファースト・バイ・デザイン」を標榜しており、利用者の同意を前提とした設計となっている。アプリ開始時にプライバシーポリシーに同意するとともに、利用者はいつでもサービス利用を停止できる。インドには多くの言語があるが、同アプリは11言語に対応しており、アプリ利用には、携帯電話番号の登録のみが必須となっている。アプリを開始すると、利用者の位置情報や他の利用者との接触履歴が、携帯のGPSとブルートゥースを用いて、常にモニターされる。体調が優れないときには、オンラインチャットで簡単な自己診断が可能。リスク評価が行われるとともに、自主的隔離が必要、検査を受けに行く必要があるなどの助言が受けられる。

写真 アプリ開始時の画面(MEDIANAMA社提供)

アプリ開始時の画面(MEDIANAMA社提供)

自分自身が感染した際に、その事実を客観的に接触者に伝達できるのは、デジタルならではの強みといえるだろう。2週間前の行動記録の詳細は記憶をたどるにも限界があり、しかも連絡先を知らない接触者が多くいるのが通常であるため、デジタルが補完する余地は大きい。感染から自分の身を守ることの重要性にとどまらず、知らないうちに周りに感染を広げている可能性があることを認識し、感染拡大の可能性を最小化させることは社会的責務と言える。

ロックダウン下のインドでは、物理的に人と人との距離を取る「ソーシャル・ディスタンス」が浸透している。例えば、スーパーでは入店人数を制限をしたり、入り口前に2メートル程度の間隔をおいて待つほどの徹底ぶりだ。4月14日に終了予定のロックダウン後にも、こうしたデジタルツールの活用を通じて、国民にソーシャル・ディスタンスの徹底と、良識と節度ある冷静な行動を引き続き促していく効果が期待される。

写真 オンラインチャットによるリスク評価(MEDIANAMA社提供)

オンラインチャットによるリスク評価(MEDIANAMA社提供)

(小野澤恵一)

(インド)

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