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米連邦政府が排ガス、燃費基準の新規則を発表、現行基準から緩和

(米国)

ニューヨーク発

2020年04月14日

米環境保護庁(EPA)と運輸省道路交通安全局(NHTSA)は3月31日、乗用車と小型トラックの二酸化炭素(CO2)排出基準と、達成手段となる企業平均燃費(CAFE:Corporate Average Fuel Economy)基準を定めた新規則「Safer Affordable Fuel-Efficient (SAFE) Vehicles Rule(SAFE車両規則)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

燃費基準は1ガロン当たり40.4マイルに緩和

今回の新規則で連邦政府は、2021年から2026年製車に対する基準について、2020年をもとに、CAFE基準値は毎年1.5%ずつ上昇、CO2排出量は毎年1.5%ずつ低減させるとした。最終年の2026年製車では、CAFE基準値をガソリン1ガロン当たり40.4マイル(mpg、約17.2km/L、注)、CO2排出量を1マイル当たり199グラム(g/mi)とした(添付資料の表1参照)。いずれの製造年も、2012年に制定された現行の基準値であるCAFÉ基準値、CO2排出量、より緩い基準となった。また、新規則の適用対象期間を、現行規則の2022年製から2025年製までの4年間から、2021年製から2026年製までの6年間に広げた。

現行規則から基準を緩和した背景には、2012年当時に比べて、燃費の悪い大型車両の需要の高まりなど、現在の市場動向を反映させる狙いがある。加えて規制の対応にかかるメーカーのコストを抑制することで、より安全性の高い新車販売の増加につなげ、自動車産業における雇用の安定化を狙う(添付資料の表2参照)。

関係者のコメントを考慮し、草案より厳しい内容に

今回の新規則制定に先立って2018年8月に発表された規制案草案では、2020年製車以降のCAFE基準値を約37mpgの水準に据え置くという大幅な緩和案が提示されていた(2018年8月10日記事参照)。一方で、もともと業界団体からは既に投資の進む技術開発の流れを止めるような動きに慎重な意見が挙がっていたほか(2018年5月16日記事参照)、草案発表後のパブリックコメントでは現行規制の維持を望むコメントも寄せられており、規制策定にあたって政府はこうした声を考慮したとみられる。なお、草案の段階で検討されていた、州が独自に定める燃費基準やゼロ・エミッション車(ZEV)規制の廃止については、今回のSAFE規則には盛り込まれていない。

新規則に関して米国自動車工業会(AAM)とグローバル・オートメーカーズからなる米国自動車イノベーション協会のジョン・ボゼーラ代表兼CEOは3月31日の声明で、電化技術や高効率化技術の研究を進めるメーカーのこれまでの努力に触れ、「新規則がこれらの優先項目をどの程度サポートするか注意深く検討したい」と慎重な見解を示した。

(注)空調から漏出する二酸化炭素の影響を除いた場合の燃費。

(大原典子)

(米国)

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