ラマダンがスタート、政府は外出禁止令を緩和

(エジプト)

カイロ発

2020年04月27日

エジプトでは、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府による集団行動の禁止や空港閉鎖、外出禁止令、リモートワーク促進などが実行されている中(2020年3月26日記事参照)、4月24日からラマダン(断食月)がスタートした。約1カ月間、日の出から日の入りまで飲食を一切絶つ期間が続く。

4月23日午後にモスタファ・マドゥーリー首相は記者会見を行い、24日からの断食スタートとともに、同日から午後8時~翌日午前6時までの外出禁止令について、午後9時~翌日午前6時までと1時間緩和することを発表した。また、全てのショッピングモールや小型店舗などは午後5時まで営業が可能となり、レストランは原則として配達のみができる。3月19日から閉鎖している国内の全空港は、今回の首相声明では言及されず、引き続き閉鎖となる(ただし、臨時便の出発や貨物便の発着は対象外)。

マドゥーリー首相は外出禁止令について、日々国民が順守しているか厳しくチェックすることにも言及し、新型コロナウイルス感染拡大に対する国民の意識に緩みがないよう注意を呼び掛けた。また、政府は予防策に限らず、失業対策など経済再生にも力点を置いていくことも強調した。23日時点で感染者数は3,891人と引き続き増加傾向にある。ラマダン開始前日のカイロ市内のスーパーでは充実した商品陳列となっており、例年のラマダン月の雰囲気とさほど変わりはない。

(常味高志)

(エジプト)

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