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ECLAC、中南米地域のGDP成長率を最悪マイナス4%と予想

(中南米、コロンビア)

ボゴタ発

2020年04月09日

国連ラテンアメリカ・カリブ経済委員会(ECLAC)は4月3日、新型コロナウイルスが域内にもたらす経済的・社会的影響に関する報告書を発表した。流行の拡大以降、中南米地域は世界の中でも非常に厳しい状況に置かれているとし、2020年の域内GDP成長率はよくてもマイナス1.8%、場合によってはマイナス3%からマイナス4%に落ち込む可能性を示した。

経済的影響についてECLACは、(1)主要貿易相手国の経済活動縮小、(2)一次産品の価格下落、(3)サプライチェーンの崩壊、(4)観光需要の減少、(5)国際金融市場のリスク回避行動と各国の財政悪化という5つの要因を挙げた。各国が実施している自宅隔離措置による経済的影響については、特に域内雇用の64%を占める商業、輸送、企業向けサービスなどへの影響が大きいと分析。また、労働者全体の53%がインフォーマル就労であることから、対人サービスを主とするこれらの労働者が受ける影響は非常に大きいとみている。コロンビアにおいても、国家統計庁(DANE)の統計によれば、国内労働者に占めるインフォーマル就労の割合は47.7%に達しており、労働者数で570万人にも上る。

貿易への影響について、域内から世界全体への2020年の輸出額は10.7%減少するとみており、中国向けは21.7%減、EU向けは8.9%減、米国向けは7.1%減との見込みだ。コロンビアでも、主要輸出先が米国および中国であり、また輸出額全体の約4割を占める石油の国際価格下落により輸出は大きく落ち込むとみられている。なお、コロンビアのEU向け輸出は全体の1割程度だが、うち2割は石炭の輸出が占めており、こちらも国際価格下落の影響を受けることが予測される。

社会的影響については、脆弱な医療システム、休校措置による教育の中断、経済・社会格差による失業率上昇、インフォーマル就労や児童労働の増加などを挙げている。また、域内企業の99%を占める中小・零細企業とその従業員が受ける影響も大きいとしている。

政策提言として、医療サービスへの支援と労働者の保護、社会保障制度の強化、中銀主導の金融システム安定化、債務国への低金利融資や返済猶予など国際機関の協力、経済制裁の一時的解除などを挙げた。

(茗荷谷奏)

(中南米、コロンビア)

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