外出禁止は4月26日まで延長、金融機関のサービスは限定的に再開

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2020年04月15日

アルベルト・フェルナンデス大統領は4月11日、記者会見の中で、3月20日から導入している公衆衛生上の緊急事態による外出禁止令(2020年4月1日記事参照)を4月26日まで延長する旨を発表した。一方で大統領は、新型コロナウイルス感染が確認されていない、または人口が少なく感染拡大の可能性が低い地方については外出禁止令を解除して行きたい考えも明らかにした。また、各州知事による解除の要請があれば、「連邦保健省と共に実現の可能性を検討し判断する」とも述べた。

外出禁止令の延長は、4月11日付官報に掲載された政令355/2020号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに基づき同日から始まった。また、外国人非居住者によるアルゼンチンへの入国禁止令も政令365/2020号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに基づいて、4月26日まで延長された。さらに、政府措置490/2020号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、以下の分野やサービスが外出禁止令の対象外に追加された。

  • 障害者・自閉症障害者に対する自宅専門サービス
  • 銀行サービス(ただし、事前予約制で、企業の納税者番号や個人の身分証明書番号の下1桁によって対応日が異なる。また、対応可能な取引は制限される)
  • 自動車、バイク、自転車などの修理・メンテナンスサービス(ただし、公共交通機関、軍隊・治安関連機関、医療関連機関、外出許可を取得している者等の車両のみが対象)
  • 自動車、バイク、自転車などの修理・メンテナンスサービスに必要なパーツ・部品の販売(ただし、宅配に限る)
  • タイヤの製造、販売、修理(ただし、公共交通機関、軍隊・治安関連機関、医療関連機関、外出許可を取得している者などの車両向けのみが対象)
  • 文房具およびパソコン・周辺機器の販売(ただし、宅配に限る)

他方、ブエノスアイレス市政府は、同市決議15/MJGGC/20号PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に基づき、4月15日から市内における商店、顧客対応が行われる場所、公共交通機関においては「マスクの着用を義務付ける」と発表した。オラシオ・ロドリゲス・ラレッタ市長は、これに違反した場合、罰金1万~8万ペソ(約1万6,600円~13万2,800円、1ペソ=約1.66円)、または店舗の閉鎖措置を取る可能性についてインタビューを通じて明らかにした。

3月20日以降、外出禁止令違反者は約200万人に上った。4月13日午前時点のアルゼンチンにおける新型コロナウイルス感染者数は2,208人、うち死者は97人となっている。フェルナンデス大統領は、「外出禁止措置を実施していなければ、今頃感染者数は4万5,000人となっていただろう」と記者会見において発言した。

(山木シルビア)

(アルゼンチン)

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