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欧州委、新型コロナ対策モバイルアプリ利用の共通アプローチ公表

(EU)

ブリュッセル発

2020年04月20日

欧州委員会は4月16日、新型コロナウイルスの感染拡大対策の一環として、移動体通信の活用に向けた加盟国向けの実務ガイダンス「接触の追跡(tracing)と警告のためのモバイルアプリの利用に関するEUツールボックスPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」を公表した。欧州委は8日に「ソーシャルディスタンス(社会的距離)の確保における市民の支援と接触の警告・予防・追跡のための協調」と「匿名化・集計された位置情報によるウイルスの拡散状況のモデリング・予想」を重点とする域内共通の協調アプローチ策定の勧告PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発表していた。今回のツールボックスは勧告の一部を具体化したもので、加盟国のeヘルス(医療・健康分野への情報通信技術の活用)監督機関のプラットフォーム「eヘルス・ネットワーク」が欧州委の支援を受けて作成した。

欧州委は、EUルールに基づく域内協調のとれた接触者追跡アプリの利用は危機管理の全段階、特にソーシャルディスタンスに関する措置の段階的な解除で重要な役割を果たすとの認識を示した。ツールボックスは接触の追跡・警告用アプリの導入について加盟国に実践的な指針を示したもので、アプリが満たすべき主な要件として次を挙げた。

  • EUのデータ保護・プライバシー関連ルールの完全な順守(欧州委はパンデミック対策支援アプリのデータ保護に関するガイダンス文書外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますも同時に公表)。
  • 公衆衛生当局との緊密な協力と承認を得ること。
  • アプリのインストールは市民が任意に行い、不要となった時点で速やかに削除すべき。
  • 最新のプライバシー保護技術を利用すべき。ブルートゥースによる近接通信技術など、利用者の所在を特定できない技術の利用。
  • 匿名化されたデータの利用。感染者の付近に一定時間以上いた利用者に対して、感染者自身の情報を開示することなく警告し、検査や自主的な隔離を行えるようにする。
  • 域内の国境を越えても市民が守られるように、EU全域で相互運用可能とすべき。
  • 疫学的指針に基き、サイバーセキュリティーとアクセシビリティーのベストプラクティスを反映すべき。
  • 安全かつ効果的であるべき。

このツールボックスは、加盟国で得られた知見を踏まえてさらに更新する予定だ。4月末までに各加盟国の公衆衛生当局はアプリの有効性を評価し、5月末までに導入した措置を報告することで、他の加盟国と欧州委による相互見直し(peer review)を行えるようにする。また、欧州委は進捗を評価し、6月から新型コロナウイルス禍が続く間、定期的に報告を行い、取るべき措置や不要となった施策の段階的廃止を勧告する。

(村岡有)

(EU)

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