政府、既存の経済支援策の追加措置を発表

(オランダ)

アムステルダム発

2020年04月14日

政府は4月7日、新型コロナウイルスの経済的影響への追加支援の措置を発表した。影響を受ける起業家への給付金(TOGS)の対象の拡充、企業の借入に対する政府保証(GO)への追加資金供給、中小企業に対する政府保証(BMKB)の保証料率の引き下げなどの追加措置だ。

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける起業家への給付金(TOGS)は影響を受ける特定のセクターの中小企業に対する4,000ユーロの定額給付(1回限り)で、当座の固定費の支払いを支援するもの。今回の追加措置では、商業登記上、特定の番号を取得できなかったタトゥーショップなども対象となり、さらに食品関連小規模事業者、タクシーなどのサービス業、歯科医、理学療養士、飲料・飲食のサプライヤー、小規模イベント事業者も対象として加えられた。

また大規模、中規模企業向けの信用保証制度(GO)の拡充では、今回の新型コロナウイル感染拡大の影響で保証上限は、1社当たり1億5,000万ユーロに引き上げられていたが、今回の措置で100億ユーロまで引き上げられた。さらに今回の措置では政府の最大保証割合が大企業では50%から80%に、中小企業では90%にそれぞれ引き上げられる。

政府による中小企業向け信用保証制度(BMKB)では、金融機関のクレジットへの政府の保証割合を50%から75%まで引き上げる措置をとっていたが、今回の措置では保証料率を3.9%から2.0%に引き下げ、企業のファイナンスを容易にする。またBMKBの予算を7億6,500万ユーロから15億ユーロに増額する。

新型コロナウイルスにより影響を受けたスタートアップなどの革新的技術を持つ企業に対しても、つなぎ融資を申請することを可能にする。通常、これらの企業は銀行との関係を有していなが、国内各地の地域開発公社(ROM)が、政府の要請に基づきこれらに融資する。政府は1億ユーロを準備する。このスキームは、4月第4週から利用可能となるよう調整中だ。

(高橋由篤)

(オランダ)

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