第1四半期の輸出額、新型コロナの影響を受け減少

(ウルグアイ)

ブエノスアイレス発

2020年04月08日

ウルグアイの貿易投資促進機関であるウルグアイXXIは、同国の3月輸出額(フリーゾーンを含む、以下同)が前年同月比8.5%減の6億5,600万ドル、また1~3月期では、前年同期比10.9%減の18億1,100万ドルになったと発表した。

品目別では、3月の輸出額で最も多かったのは牛肉で、1億6,800万ドル(前年同月比2%増)だった。最大の輸出先だった中国への輸出は新型コロナウイルス感染拡大による中国市場の需要減を受け前年同月比で16%減少したが、米国、ロシア、イスラエル、日本向けの輸出が増加した。次いで輸出額が多かったのは、セルロース(7,800万ドル、前年同月比43%減)、濃縮飲料(6,100万ドル、27%増)、乳製品(4,600万ドル、4%増)、大豆(4,300万ドル、209%増)の順になっている。3月の輸出額の減少は、パルプ、木材、羊毛、自動車部品の輸出の減少によるところが大きい。また、プラスの影響は、大豆、濃縮飲料、医薬品、麦芽の輸出増加によりもたらされた。

国・地域別では、中国向け輸出は引き続き新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、3月の輸出額が前年同月比で24%減(1億800万ドル)を記録したが、2月(前月同月比50%減)ほど顕著な落ち込みは見せなかった。4月2日付現地紙「エル・パイス」は、中国国内の需要が早くも回復の兆しを見せていると分析する。実際、ウルグアイの輸出を国別に見ると、2月はブラジルが中国を抑えて最大の輸出先となったが、3月には中国の内需回復とブラジルの内需低迷を受け、再び中国が首位(シェア率24%)にとなった。

ウルグアイXXIでは、「新型コロナウイルスの影響もあって、2020年の輸出額が約11%減少する」と予測する。また、上記「エル・パイス」紙では、「3月の輸出額には欧州市場の落ち込みがまだ表れていない」と指摘し、今後数カ月のうちに、欧州、米国、ブラジル市場の縮小がウルグアイの輸出額にも反映されると予測している。

(津下みなみ)

(ウルグアイ)

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