米FDA、食品輸入者にリモート査察対応を求める

(米国)

農林水産・食品課

2020年04月23日

米国食品医薬品局(FDA)は4月3日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、輸入食品の法令順守状況を確認するため外国供給業者検証(FSVP、注)を行う輸入者(FSVPインポーター)に対し、記録類の電子データ(あるいはその他の迅速な手段)の提出を求める方針を示した外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

これまで、FDAによるFSVP査察は、FSVPインポーターの事業所において、検証記録などを確認するかたちで実施されてきた。しかし、新型コロナウイルス感染拡大に伴う出張規制、ソーシャルディスタンス維持などの観点から、FDAは当面の間、FSVP査察を現場(オンサイト)ではなく遠隔(リモート)で実施する方針とした。そのため、FSVPインポーターは、FSVPの実施記録を電子データで当局に送付することを求められることになる。

当面は、新型コロナウイルス感染拡大の影響でFDAによる現場査察が延期された食品施設や農場のFSVPインポーターに対し、優先してFSVP査察が実施される予定だという。リモート査察の適用対象となるFSVPインポーターには、FDAから、リモート査察の方法説明や電子記録の提出要求書作成にかかる連絡があるので留意が必要だ。

ただし、食品由来の疾病のアウトブレイクに早急に対応するためなど、FDAが現場でのFSVP査察を実施せざるを得ない状況も想定される。そのような場合には、米国疾病予防管理センター(CDC)が推奨するソーシャルディスタンスを保ちつつ、最新の注意を払いながら実施されることになる。

不明な点については、FDA宛て電子メール(FDAImportsInquiry@fda.hhs.gov外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)により問い合わせできる。

(注)外国供給業者検証プログラム。米国の輸入業者に対し、輸入する食品の安全性などを検証することを義務付けている。

(高松晃子)

(米国)

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