移動制限令が4月28日まで再延長も、操業許可の業種を拡大、3日間の貨物引き取り許可も

(マレーシア)

クアラルンプール発

2020年04月13日

ムヒディン・ヤシン首相は4月10日、4月14日まで延長している移動制限令を28日まで再延長することを発表した。世界保健機関(WHO)からの勧告も踏まえ、新型コロナウイルスの感染拡大を徹底的に抑えるために延長を決定したという。

操業を許可する追加の特定業種リストを発表

移動制限令下では、食品、衛生製品、医療機器など保健省が重要と判断する製品や、これらの原材料・部品の一部など特定の製造業に関しては、従業員の減員や感染予防策の徹底などの一定の基準を満たすことを条件に、国際貿易産業省(MITI)へ申請し、承認を得ることで、操業が許可されている。今回の再延長に際し、MITIは操業を許可する追加の特定業種リストPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発表した。業種を拡大した背景として、グローバル・サプライチェーンおよび輸出の重要性、中小企業の事業継続が経済に与える影響、雇用規模などを考慮したとしている。

MITIへの申請はウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを通じたオンライン申請で、4月13日午前9時から開始される。申請に必要な情報外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、会社登録番号、各種ライセンス番号、操業予定の事業所の住所(1社当たり最大10拠点まで)、2017年から2019年の売り上げ、正規雇用の従業員数および各従業員の氏名、ID番号、電話番号、業務内容などとなっている。

3日間限定で滞留貨物の引き取りを再度許可

また、移動制限令の延長に際し、運輸省は4月10日付の通達PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)により、全国の主要な港に滞留する貨物について、4月13~15日までの3日間限定で、引き取りおよび国内指定地までの輸送を許可することを発表した。期間限定での貨物引き取り許可は今回で3回目となり、飽和状態だった各港の利用状況はパシル・グダン港(ジョホール州)、クラン西港(セランゴール州)では70%程度、それ以外の港では40~60%まで減少しているという。

(田中麻理)

(マレーシア)

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