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新型コロナウイルス関連支援策、大企業も対象に

(ロシア)

モスクワ発

2020年04月20日

ロシア政府は基幹産業の大半を占める大企業への支援を通じ、より抜本的な経済支援に乗り出す。プーチン大統領は4月15日、関係閣僚とのテレビ会議で新型コロナウイルス感染拡大への影響に関連する企業支援策をさらに拡充する考えを示し、具体化に着手するよう指示した。

新規支援策の柱は、a.雇用維持に関する企業向けの給付金、b.給与支払い目的の借り入れに向けた政府系金融機関による保証の付与、c.大企業を含む「基幹産業関連企業」リストの作成と当該企業による運転資金借入時の金利補助(金利のうちキーレート相当分の6%を国が補助)、d.地方政府による企業など支援策への2,000億ルーブル(約3,000億円、1ルーブル=約1.5円)の資金拠出の4点。

これ以外に、新型コロナウイルスによって大きく被害を被った事業分野(2020年4月9日記事参照)に食料品以外の小売りを含めること、航空会社への運転資金向け融資の供与、自動車や農業、軽工業分野に対する個別支援の方針も示した。今後、各産業分野の代表との議論を経て具体策を打ち出す見込みだ。

地方レベルでも追加支援策の策定が進んでいる。モスクワ市は4月15日、これまでの支援策を拡充するかたちで、a.既に借り入れている資金の金利補助(最大6%)、b. 新規運転資金借り入れの際の金利補助(最大8%)に乗り出した。ロシアの商業銀行による貸出金利はいまだに10%を超えるケースも多く、中小企業の運転資金の確保に道を開くことを目的としている。

ただし、効果については未知数との声もある。例えば雇用維持のための給付金だ。中小企業が大部分を占めるとされる外食産業では、2008年や2014年に発生した経済危機の早い段階で従業員の解雇がみられた。今回も雇用維持給付金の支給要件を満たさないところが大半で、実際には申請につながらないとの見方だ(「RBK」電子版4月15日)。

また、「基幹産業関連企業」には大企業も多く含まれており、例えば外食分野では、マクドナルドやケンタッキーフライドチキン(KFC)も該当するとされる(「インターファクス通信」4月15日)。大企業向けの支援が優先され、本来の趣旨である中小企業支援と乖離するのではないかとの不安も聞かれる。

(梅津哲也)

(ロシア)

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