瀋陽市、介護施設など民生関連施設の封鎖管理を緩和

(中国)

大連発

2020年04月02日

瀋陽市民政局は3月25日、民生関連の施設(介護施設、婚姻登記所など)の正常化に向けた施策を発布した。新型コロナウイルス感染症の対策期間中、民政部の政策により全国一律で封鎖管理が続いた老人ホームは、一定の措置を取った上で封鎖管理を緩和するとした。東北3省で緩和に踏み出したのは瀋陽市が初めてとなる。

封鎖管理の実施中、老人ホームでは来訪者の訪問が一切禁止されたほか、春節(旧正月)に一時自宅に戻った入居者や外地から戻る従業員に対しても、14日間の隔離措置の後に施設に戻ることが求められていた。それに対し今回の施策では、瀋陽市の健康コードで管理するとし、自由に通行できることを意味する緑コードを提示できる場合には、施設への入室が可能とした。新規入居者や新規採用の従業員についても同様の対応となる。一方、入居者の家族の来訪については予約制とし、来訪時間の集中を避けるとともに、来訪者数をコントロールすることとした。

デイサービス施設も、民政部の政策により休業が求められていたが、今回の施策により、各区民政局の判断のもと、全面的な営業再開を可能とした。瀋陽市大東区民政局に確認したところ、デイサービス施設についても老人ホームと同様に、利用者を健康コードで管理することを求め、健康コードでの管理が可能な施設では3月25日から営業再開を許可することとした。

瀋陽市で老人ホームやデイサービス施設を運営している瀋陽仁愛暢晩の蘇暢総経理は、今回の施策により、老人ホームでの新規入居者受け入れが可能になった点は収益の増加につながると評価した一方で、新型コロナウイルスに対する市民の警戒感がまだ根強いため、デイサービス施設の利用率はしばらく低迷するであろうとの見通しを示した。

(呉冬梅)

(中国)

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