クイーンズランド州と西オーストラリア州、一部の行動制限措置を緩和

(オーストラリア)

シドニー発

2020年04月28日

オーストラリアのクイーンズランド州政府は4月26日、感染者数の増加率の減速を受けて、5月1日金曜日の午後11時59分から、現在の行動制限措置の一部を緩和すると発表した。26日発表時点で、同州における症例総数は1,030件(うち926件は回復)、新規症例数は3件となっている。

クイーンズランド州の居住者は、ドライブ、バイク、ジェットスキー、ボート、ピクニック、(再開された)国立公園への訪問、必要不可欠なもの以外の買い物などのレクリエーション目的の行動が可能になる。ただし、(1)社会的距離と衛生管理の維持、(2)自宅から50キロメートル以内での滞在、(3)外出時は、同じ世帯の家族、または個人と1人の友人までに限定という条件が課されるほか、集会や訪問者の制限を含む他のすべての行動制限措置は維持される。

パラシェ・クイーンズランド州首相は、新たな感染者数を警戒しつつ、対策は2週間後に見直されるとし、制限措置の緩和後に感染者数が急増した場合、躊躇(ちゅうちょ)なく元の制限措置に戻すと述べた。

西オーストラリア州でも4月26日に、4月27日から集会人数を10人まで許容するなど、一部の行動制限を緩和することを発表している。26日発表時時点で、西オーストラリア州における症例総数は549件(うち486件は回復)、新規感染数は0件となっている。

連邦政府、労働者、職場の安全確保に向けた取り組みを進める

スコット・モリソン豪首相は4月24日、現在の行動制限措置の緩和検討に向けて、連邦政府首相と州政府首相からなる国家内閣にて、職場での感染を防ぐため、労働安全衛生ガイダンスの作成に合意した。

今後、ガイダンスは、連邦政府、州政府、雇用者グループ、労働組合などと協力して、セーフ・ワーク・オーストラリア(政府機関)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを通じて作成および承認される。

(遠藤泰平)

(オーストラリア)

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