ラマダン期間中に一部の商業・経済活動などを解禁

(サウジアラビア)

リヤド発

2020年04月28日

サウジアラビアでも他国と同じく、4月24日からラマダン(断食月)が始まった(4月24日付サウジアラビア国営通信(SPA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。4月6日以降、サウジアラビアの主要都市では食料品の調達、通院(午前6時から午後3時まで)を除いては24時間の外出禁止令が敷かれていたが、政府は4月26日にラマダン中の期間限定で、一部の商業・経済活動の再開などを認めた(4月26日付SPA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、マッカなどの特定の指定地域は除く)。

具体的には、1点目として4月26日~5月13日にかけて、マッカなどを除く地域での午前9時から午後5時までに限って外出禁止を解除し、2点目として4月29日~5月13日にかけて、卸売・小売店舗、ショッピングセンターやショッピングモールの商業・経済活動を再開の対象とした。引き続き十分なソーシャルディスタンスを確保しづらい美容院・サロン、理髪店、スポーツクラブ、レクレーションセンター、映画館、レストラン、カフェ、5人以上が集う結婚式、葬儀、公共の場での会合などは禁止されたままとなった。

先に4月21日付SPA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、ラマダン期間中の食料品調達などの時間帯を午前9時から午後5時までに変更するとの発表があったが、今回の措置はそれに続き、さらに商業・経済活動の一部を認め、国民の外出制限も大幅に緩和することとなった。ラマダン期間中は、1年間のうちで衣料品などの購買意欲が最も高まる時期でもあり、小売り分野の活動緩和という今回の措置はそれに合わせたものと言える。隣国のアラブ首長国連邦(UAE)では、一足早い4月24日からショッピングモールが営業を一時再開しており、それに続いたかっこうだ。

他方で、国内では連日感染者数の増加が続いている。今次の外出制限の緩和を受けて、今後の感染拡大の影響も懸念される。

(柴田美穂)

(サウジアラビア)

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