大連市、外国からの新型コロナウイルス感染者流入防止へ水際対策強化

(中国)

大連発

2020年04月02日

中国遼寧省と大連市衛生健康委員会の発表によると、大連市で3月31日午前0時までに、外国からの入国者による累計7人の新型コロナウイルス感染者が確認された。同市では3月16日午後8時時点で、新型コロナウイルス感染者19人が退院し、治療中の患者はゼロとなっていた。しかし、26日に初めて輸入症例が確認されて以降、同様の感染者が増加している。

大連市は26日、外国からの感染者流入防止に向けた水際対策強化のため、「大連市新型コロナウイルスによる肺炎感染防止・抑制指揮部令第11号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を公布した。この通達では、外国から大連市に到着した渡航者や大連市経由で遼寧省外の都市に移動する渡航者に対し、27日から、同市が指定する施設で14日間の集中隔離を行うと定めた。外国から大連を経由して遼寧省内に移動する入国者に対しては、移動先の各市政府が用意した送迎車で大連市から移動することを求めた(注)。さらに、同市では26日から、外国からの渡航者全員に対し、新型コロナウイルスの感染を調べるPCR検査を実施するとした。

日本との直行便も、入国者向けの水際対策強化を受けて減便の動きがみられる。中国民用航空局の通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにより、3月29日から、(1)中国の国内航空会社については、各社につき各国1路線、週1往復まで、(2)外国の航空会社については、各社につき中国との航空路線を1路線、週1往復までに限定するよう要求されたことを受け、大連を含む中国東北3省と日本との航空便も減便となった。各社の発表によると、29日から、東北3省と日本との直行便は以下の3路線となっている(表参照)。

表 中国東北3省と日本との直行便運航時刻(2020年3月29日以降)

(注)3月31日に大連市新型コロナウイルス感染症防止・抑制指揮部に確認したところ、外国から大連を経由して遼寧省内に移動する渡航者の場合、大連到着後に目的地の各市政府が用意した送迎車で目的地へ移動し、目的地の各市において14日間の隔離措置が取られるという。

(匂坂拓孝)

(中国)

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