新型コロナウイルスの在日外資系企業への影響調査を実施

(日本、世界)

対日投資課

2020年04月17日

ジェトロは、新型コロナウイルス感染症の拡大による在日外資系企業(注)のビジネスへの影響などについて、その実態を把握するために4月2日から10日にかけて緊急アンケートを行った。回答は376社から寄せられた。結果をみると、「悪い影響がある」と「多少悪い影響がある」とした企業は合計で93.4%となった(添付資料図1参照)。また、今後の投資計画については拡大意欲の鈍化がみられたほか、今後の課題としては、「顧客・消費者の確保・獲得」とする回答が多かった。

新型コロナウイルスの影響について詳しくみると、「悪い影響がある」と回答した企業は62.5%、「多少悪い影響がある」は30.9%となった。中でも運輸・観光業では同項目の回答率が88.5%と特に高かった。悪い影響があると回答した企業(351社)の影響の内容をみると、「売上・受注の減少」が全体の68.4%など、上位項目はいずれも需要の減少を反映した項目が並んだ。

日本でのビジネス拡大意欲が鈍化

新型コロナウイルス感染拡大の影響下における今後の事業展開については、「現状のビジネスを維持」(37.5%)、「計画どおりにビジネス拡大」「ビジネス拡大を遅らせる」(ともに22.6%)の順に回答が多かった(添付資料図2参照)。ジェトロが2019年度に外資系企業を対象に実施したアンケート調査(2019年11月27日発表)では、今後5年以内の投資計画について、「拡大する」と回答した企業は70.3%、「現状を維持する」は28.3%という結果が出ており、今回の調査において拡大意欲が相対的に鈍化したことがうかがえる。

現時点でのビジネス運営の課題は顧客・消費者の確保・獲得

新型コロナウイルス感染拡大下における課題としては、売り上げに直接的に関連する「顧客・消費者の確保・獲得」が51.3%で最多だった(添付資料3参照)。特に非製造業は55.6%で、製造業(46.2%)を10%近く上回った。次に回答が多かった「キャッシュフローの確保」(29.5%)は、非製造業(35.1%)で影響が大きい。

「日本の顧客・消費者とのデジタル技術をとおしたコミュニケーション」は全体で29.3%と3番目に回答が多く、製造業(28.1%)、非製造業(30.2%)を問わず約3割の企業が課題として挙げている。ヒトの移動が制限され、電子商取引やオンライン会議に注目が集まる中、その課題を抱える企業が一定数に上ることが分かった。また、製造業では「サプライチェーンへの支障と代替ルートの発掘」(42.1%)が2番目に多く、調達や販売などにおける影響が懸念されている。

本調査結果を踏まえ、ジェトロでは新型コロナの影響への政府の支援策などの英語の関連情報を掲載するページを設けるほか、個別企業支援の充実を図る。

(注)本アンケート調査対象企業:2003年4月~2020年の調査開始時点までに、ジェトロの支援により日本に拠点を設立・拡大した在日外資系企業および諸外国の在日商工会議所の会員企業を対象とした。

(長崎勇太)

(日本、世界)

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