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経済界と米州投資公社が中小企業向け新型コロナ救済策で合意

(メキシコ)

メキシコ発

2020年04月28日

日本の経済同友会に相当するメキシコ・ビジネス審議会(CMN)と米州投資公社(IDB Invest)は4月26日、新型コロナウイルス感染抑制のための企業活動の低下により、資金繰りに苦しむ中小零細企業を支援するためのリボルビングクレジット(注)枠設定プログラムに合意した。設定する融資枠は30億ドルで、CMNに加盟する59の大企業のサプライヤーになっている約3万社の中小零細企業の資金繰りを支援するため、中小零細サプライヤーが大企業に対して発行する売掛債権をIDB Investが買い取るかたちで同サプライヤーに代金を即時支払い、大企業がその後90日以内にIDB Investに返済することになる。

メキシコには約410万社の中小零細企業が存在するが、そのうち、銀行融資を受けられるのは23%と言われている(CMNおよびIDB Investプレスリリース4月26日付)。メキシコ中央銀行が2019年第4四半期に実施し、2020年2月19日に発表した企業向けアンケート調査によると、企業の資金調達手段としては回答企業の76.0%が顧客から資金調達した(顧客への支払いを繰り延べ)と答えており、繰り延べ期間平均は60日だ。中小零細サプライヤーにとっては、今回の合意によりCMN傘下の大企業向け販売では即時に代金を受け取れるため、資金繰りが改善する。

AMLO大統領は同プログラムへの協力を否定

今回の合意に際し、IDB Investは大蔵公債省の後援を要求し、大蔵公債省は承認したようだ(同上プレスリリースおよびメキシコ経済省4月26日付ツイッター)。しかし、アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール(AMLO)大統領は4月27日の早朝記者会見において、大蔵公債省は同プログラムに対する「保証」を与えないと語った。その理由としては、1995年初に発生した通貨危機(テキーラショック)の後に経営危機に陥った民間金融機関の不良債権を政府が買い取った過去の事件(銀行預金保護基金:FOBAPROA事件)を例に挙げ、「一部のグループのみを利するために国が債務を負うことはしない」とし、また、IDBとメキシコ企業が政府の事前了承もなく「合意に達した後で、自分たちの提案を押し付けるというやり方が気にいらない」と語っている。他方、IDB Investメキシコ事務所のトマス・ベルムデス代表は、大蔵公債省が同プログラムを後援することは、メキシコがIDB Investに対して保証を提供することを意味せず、また公的債務として記録されることもないと語っている(「エル・エコノミスタ」紙4月27日)。

(注)事前設定された一定限度金額内で期間中いつでも貸出実行を約束する契約

(中畑貴雄)

(メキシコ)

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