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新型コロナウイルスの影響で2020年の実質GDP成長率はマイナス予測

(オーストリア)

ウィーン発

2020年04月01日

オーストリアの主要な経済予測機関であるオーストリア経済研究所(WIFO)と高等研究所(IHS)は3月26日、2020年の経済予測を発表した。発表に当たって、不確実性が高く、経済成長の予測は難しく、「楽観的なシナリオ」を発表するにすぎないとWIFOのクリストフ・バーデルト所長は述べた。本来、両機関は3月下旬にその年と翌年の経済成長に関する春季予測を出しているが、新型コロナウイルス対策の影響で先行き不透明な要素が大きく、2021年の予測を提示していない。

現在の新型コロナウイルスの対策が2020年4月末から段階的に解除されることを前提とした場合、WIFOは2020年の実質GDP成長率は前年比マイナス2.5%、4月半ばから解除が始まることを前提としたIHSはマイナス2.0%としている。前提の違いを除けば、両機関のシナリオはほぼ一致している。失業率は前年比1.0ポイント増の8.4%、雇用は1.1%減、原油価格下落の影響により消費者物価指数上昇率は1.3%、支援策の支出により財政赤字はGDP比で5.5%(IHS5.0%)に急拡大する(添付資料参照)。

両機関の所長は、政府の支援策(合計380億ユーロ)を歓迎し、企業の存続を確保するために、支援金が1日も早く企業に支給されることの重要性を説いた。特に、中小・零細企業は手元には資金の余剰が少なく、理髪店・美容院などの個人サービス業は1週間も収入がなければ、倒産の危機に陥る。このような企業には、融資ではなく、返済不要の経済的支援が必要だとした。

オーストリア経済は、現在の封鎖にどの程度耐えられるかという質問に対し、IHSのマルティン・コッハー所長は「今の措置は遅くても5月初めから段階的に解除することが望まれる。封鎖が1カ月長引けば、年間の実質GDP成長率のマイナス幅が約3.5%ポイント拡大する。長引くと悪影響が急拡大する」と述べた。「国民の我慢にも限界があり、供給も危うくなる」と発言した。

また、バーデルト所長は「新型コロナウイルス対策措置が解除された後、経済の急速な回復が必要となる」と強調した。

(エッカート・デアシュミット)

(オーストリア)

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