米ヘルスケア企業アボット、5分で陽性判定が可能な新型コロナウイルス検査キットを開発

(米国)

シカゴ発

2020年04月03日

米国ヘルスケア企業のアボット(本社:イリノイ州シカゴ郊外)は3月27日、新型コロナウイルスの検査キット(ID NOW COVIT-19)を開発し、米食品医薬品局(FDA)から緊急使用許可(EUA)が下りたことを発表した。同検査キットを使用すれば陽性は5分、陰性の場合は13分という短時間での判定が可能となる。現在使用されている検査キットでは結果が判明するまで数日を要する。

新たに開発した検査キットは同社の作る検査機器(ID NOW)で使用する。この検査機器は重さ約3キロ、大きさはトースター程度の持ち運び可能なサイズで、野外のドライブスルー式の検査施設、空港や診療所での利用が期待される。

アボットは、同検査キットの生産を進め1日当たり5万件の検査を可能にする予定という。同社はこれに先立つ3月18日にも別の新型コロナウイルスの検査キットに対してFDAからEUAを取得しており、今回のキットとあわせて約500万件の検査が4月中には可能になると見込む。

(大土萌子)

(米国)

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