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不動産税払い戻しのテナントへの還元を義務化、新法案を国会提出へ

(シンガポール)

シンガポール発

2020年04月03日

シンガポール財務省は4月3日、不動産会社に対し新型コロナウイルス経済対策支援で導入された不動産税100%の払い戻し(リベート)を入居企業への還元することを義務付ける新法を、同月6日の国会に提出すると発表した。

ヘン・スウィキャット副首相兼財務相は3月26日、新型コロナウイルスに伴う2回目の経済支援パッケージの中で、非居住不動産所有者に対する不動産税の100%払い戻し(2020年賦課年度)を発表。同副首相はその際、新型コロナウイルスで経営に打撃を受けた入居企業を支援するためにも、賃料の引き下げを通じて不動産税を還元するよう強く求めていた。不動産税払い戻し額は、入居企業の約1カ月分の賃料に相当する。今回提出される新法では不動産会社に対し、入居企業への還元を速やかに行うよう義務付けると共に、還元にあたって条件を課すことも禁止する。また、不動産会社と入居企業との間での払い戻しに関して紛争が生じた場合には、不動産法に基づく評価査定委員会が仲裁にあたるとしている(注1)。

同国最大の不動産会社キャピタランドなど一部不動産会社はこれまでに、不動産税払い戻しの還元を表明する一方で、還元に消極的な不動産会社もあった。シンガポール小売業協会(SRA)は3月28日、不動産会社への公開陳情書で、政府が国民に対し不要不急のショッピングモールへの訪問を控えることを求める勧告を受け、小売店の多くの売り上げがゼロになったと訴え、賃料のさらなる削減と、賃貸契約期限前の退去について保証金の没収をすることなく認めるよう訴えていた。

法務省も、契約履行できない個人、法人を保護する緊急法案提出へ

一方、法務省は4月1日、新型コロナウイルスで打撃を受けた法人や個人を一時的に契約履行の義務から免除する緊急法案「Covid-19(一時措置)法」を、同月6日からの国会に提出すると発表していた(注2)。同法案では、新型コロナウイルスで打撃を受けた企業、個人に対して契約履行の義務を一時的に猶予することで、保証金や資産の差し押さえを回避し、必要なキャッシュフローを確保するのが狙い。

同国で4月2日までに確認された新型コロナウイルスの感染者は累計で1,049人(うち、266人が回復、23人が重篤者、5人が死亡)となった。

(注1)財務省の4月2日付の報道発表は同省のホームページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます参照。

(注2)法務省の4月1日付の発表は同省のホームページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます参照。

(本田智津絵)

(シンガポール)

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