ハシナ首相、新年に際し、国民に向けて新たな支援を表明

(バングラデシュ)

ダッカ発

2020年04月15日

バングラデシュのハシナ首相は4月13日夜、テレビを通じて新型コロナウイルスに関連した演説を行った。

同首相はベンガル暦の新年(4月14日)における祝福の言葉を述べた上で、新型コロナウイルス感染拡大を考慮し、現在休業措置(3月26日から4月25日)を講じる中、新年は家族とともに自宅で過ごし、不要不急の外出を控えるようあらためて要請した。

首相は、演説の中で支援パッケージにも言及した。具体的には、貧困層への食糧品(米、小麦)の配給〔250億タカ(約325億円、1タカ=約1.3円)相当〕、都市部ではそれらを1キロ10タカで購入可能とする補助(25億タカ相当)、日雇い労働者への現金給付、農業セクターへの低金利ローンなどだ。さらには、新たな支援として医師や看護師、ヘルスワーカーなどの新型コロナウイルス対策の最前線で活動する医療従事者を対象とした特別保険が付与され、罹患(りかん)時や死亡時の保険給付がされるとした。バングラデシュでは、4月13日に1日では過去最大となる182人の感染が確認されており、医療機関の体制は逼迫している。この状況を踏まえ、医療従事者への支援策を講じたと考えられる。

最後に首相は国民に向けて、怖がる必要はなく、いつも晴れの日がやってくる、常に政府は国民のそばにいると伝え、演説を締めくくった。

(安藤裕二)

(バングラデシュ)

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