賃金補助制度、約11万社・約73万人分の申請を承認

(マレーシア)

クアラルンプール発

2020年04月21日

マレーシアで新型コロナウイルス対策として4月9日から申請が開始された月給4,000リンギ(約9万8,000円、1リンギ=約24.5円)以下の従業員を対象とした賃金補助制度(2020年4月8日記事参照)について、社会保障機構(SOCSO)は4月15日時点で約13万社から約107万人分の申請があったと発表した。そのうち約96%が従業員75人以下の企業だという。全申請案件のうち、11万1,900社(72万7,288人分)の申請が16日時点で承認された(4月17日付「ザ・スター」紙)。

売り上げ減少条件の定義を明確化

SOCSOは18日付で新たに「よくある質問(FAQ)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」を発表した。賃金補助制度を受ける条件として、従業員数76人以上の企業については、売り上げが50%以上減少していることを証明する必要がある。売り上げ減少の定義について、FAQで「2020年1月またはそれ以降の売り上げと比較して50%以上減少していること」と明確化した(概要資料PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))。

賃金補助制度の所定フォームのダウンロードや申請書類の提出はSOCSOのウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますから行う。

多くの企業が売り上げの大幅減少に直面

マレーシア製造者連盟(FMM)が4月6日から10日まで実施した会員向け調査外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、有効回答419社のうち約半数が移動制限令の影響で売り上げが50%以上減少すると答えた。また、約8割が賃金補助制度の利用を本格的に検討していると回答した。約6割の企業が事業を継続させるために何らかのコスト削減策を取ると回答し、そのうち多くは一時帰休または人員削減といった対策をとるとした。

(田中麻理)

(マレーシア)

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