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2020年成長率予測はマイナス1.8%、新型コロナの経済への影響で

(ブラジル)

サンパウロ発

2020年04月01日

応用経済研究所(IPEA)は3月30日、ブラジルの経済見通しに関する報告書を発表した。それによると、ブラジル政府が都市封鎖(ロックダウン)による新型コロナウイルス感染拡大防止措置を3カ月間実施した場合、2020年の実質GDP成長率はマイナス1.8%になると予測した。新型コロナウイルス感染拡大の影響がない場合の2020年GDP成長率の予測は2.1%だった。IPEAはロックダウン実施時期と重なる2020年第2四半期の成長率は最悪で前年同期比マイナス9%まで落ち込むと予想している。

IPEAは、ブラジル経済省が所管する公的研究機関で、上記報告書はIPEAのウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに公開されている。同報告書はロックダウン実施期間が1カ月間、2カ月間、3カ月間それぞれのシナリオを想定して実質GDP成長率を以下のとおり予測している。

【2020年第2四半期GDP成長率(前年同期比)】

1カ月間:マイナス3%、2カ月間:マイナス5%、3カ月間:マイナス9%

【2020年GDP成長率(通年)】

1カ月間:マイナス0.4%、2カ月間:マイナス0.9%、3カ月間:マイナス1.8%

【2021年GDP成長率(通年)】

1カ月間:2.7%、2カ月間:2.8%、3カ月間:3.1%

報告書によると、2020年第3四半期からはロックダウンの実施期間に関係なく急速な経済回復を予想しているが、連邦政府が既に発表した生活弱者救済や雇用維持を目的とした、対GDP比4.8%規模の緊急経済対策が効果を上げることが前提だ。そのためにも、IPEAは同緊急経済対策が迅速に実行される必要性を強調している。

IPEAのカストロ・ソウザ・ジュニオ・マクロ経済政策研究部長は「報告書はウイルス感染拡大速度を抑制する、厳格な強制措置の必要性の価値判断を示したものではない」とクギを刺しながらも、「感染の制御が早く進めば強制措置の段階的な解除が可能になる」と指摘している。

上記の指摘は、ジャイール・ボルソナーロ大統領が経済の混乱を招くとの理由で各州政府の厳格な強制措置を批判し、同措置の緩和や高齢者など重症化リスクの高い人に限定した強制措置を提案している現状を踏まえたものだ。大統領の批判に反して27州(含むブラジリア連邦区)のうち24州・連邦区は厳格な感染拡大防止強制措置(ロックダウン:都市封鎖)を継続している。大統領の提案には、エンリケ・マンデッタ保健相のみならず、パウロ・ゲデス経済相やセルジオ・モーロ法相も反対している。新型コロナウイルス感染が急速に拡大している現局面においては、ボルソナーロ大統領の主張はなかなか支持を得られる状況にない。

(大久保敦)

(ブラジル)

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