新型コロナウイルスで、テキサス州主要都市のレストラン等に営業停止・制限命令

(米国)

ヒューストン発

2020年03月18日

新型コロナウイルス感染拡大を受け、米テキサス州内の主要都市で、飲食店などの営業を停止・制限する動きが出始めている。

ヒューストン市を含むハリス郡判事のリーナ・ヒダルゴ氏とシルベスター・ターナー・ヒューストン市長は3月16日、新型コロナウイルスの感染拡大を遅らせるため翌17日午前8時から15日間、飲食業界に対してレストランなどの店内での飲食サービスの停止、バー、クラブの営業を停止するよう命じた。レストランについては、テイクアウトやドライブスルー、配達サービスは対象外としている。

またダラス市でも、エリック・ジョンソン市長が3月16日、レストラン店内での飲食サービスの禁止、バー、ラウンジ、居酒屋、プライベートクラブ、ジム、ヘルススタジオ、劇場、商業娯楽施設について、同日午後11時59分から無期限の営業停止を発表した。

3月17日には、オースティン市のスティーブ・アドラー市長が、同日正午から5月1日まで、レストランなどの飲食業界に対して店内飲食エリアの閉鎖(テイクアウトやデリバリーを推奨)および10人以上の集会の禁止を命じた。

これら店内飲食サービスの停止を受け、テキサスレストラン協会(TRA)は、郡や市の指示に従って協力したいと述べた。他方、テキサス州には約5万店のレストランがあり、飲食店従業員数約140万人のうち最大50万人、加えて同業界を支える関連企業において50万人以上の職が失われる可能性があることに懸念を示した(3月17日声明)。TRAは、レストランなどの店やその従業員に政府からの助成金、失業手当、税額控除などの緊急支援が必要だと訴えている。

テキサス州内の新型コロナウイルスの感染者数は3月17日時点で、67人となっている。3月15日には州内では新型コロナウイルス感染による死者が初めて確認された。

(小山勲)

(米国)

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