ニュージーランド、全ての入国者に14日間の自主隔離を求める

(ニュージーランド)

オークランド発

2020年03月16日

ジャシンダ・アーダーン首相は3月14日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、3月15日午後11時59分より日本を含む全世界からの入国者に対して、入国後14日間の自主隔離を求めることを発表した。

太平洋島しょ国からの入国者には適用されないが、新型コロナウイルスの感染症状があれば、同様に自主隔離が求められる。発表の要点は以下のとおり。

  • 太平洋島しょ国を除く全ての国・地域の入国者(ニュージーランド国民、永住者も含む)は、入国後14日間の自主隔離が必要。
  • 過去14日以内に中国とイランに滞在した外国人およびクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号に搭乗した外国人に対する入国制限を継続。ニュージーランド国民、永住者の場合は入国後14日間の自主隔離が必要。
  • 3月14日午後11時59分から6月30日まで、全てのクルーズ船(貨物用船舶などは除く)のニュージーランドへの入港を禁止。
  • ニュージーランドから太平洋島しょ国への出国に対して新たな健康基準で強化(過去14日以内にニュージーランド国外へ渡航した者、感染者と濃厚接触した者、感染症状のある者の渡航禁止)。
  • 本措置は、16日以内に見直される。

また、同首相は、本措置は人の移動に対するもので、モノの移動は対象でないことを強調している。貨物船や輸送機およびそれらの乗務員は対象外で、輸出入は継続される。

保健省によれば、3月14日時点で同国での新型コロナウイルスの感染者は8人となっている一方で、自主隔離は1万615人に上る。

クライストチャーチ銃撃事件から1周年の式典が3月15日に予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大を懸念し、中止されている。

(奥貴史)

(ニュージーランド)

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