4月末まで娯楽施設を閉鎖、集会は10人以下に限定

(シンガポール)

シンガポール発

2020年03月26日

政府は3月26日午後11時59分から、新型コロナウイルス感染拡大の追加的措置として、全てのバーや、ナイトクラブ、ディスコ、映画館、カラオケ店などの娯楽施設を閉鎖すると発表した。また、学校や勤務先以外の個人的な集まりについても10人以下と限定する。この措置は4月末までだが、感染状況が改善しなければ延長もあり得るとしている。

政府の発表によると、ショッピングモール、博物館、アトラクションなどの公共施設の営業の継続は認められる。ただ、16平方メートル当たり1人以上が集まらないような措置を講じる必要がある。もし、これら施設が新型コロナウイルスの感染の要因となったことが判明した場合には、何らかの罰則が適用されるとしている。

レストランなど飲食店については営業が継続できるが、席との間を空け、団体客については10人以下に限定しなくてはいけないとしている。さらに、全ての学習塾は停止とするとともに、全ての宗教的な集会も禁止される。会議や展示会などのイベントの開催もこれまでは250人以上の開催を禁止していたが、今後はすべてのイベントを禁止とする。結婚式や誕生会など個人的な集まりについても、10人以下とするよう求めている。

感染者558人に、国外での感染が拡大

同国で3月24日までに確認された感染者は558人(うち、155人が回復、17人が重篤者、2人が死亡)となった。3月24日に確認された新たな感染者49人のうち、32人が欧州、北米など国外での感染者と、最近は国外で感染した人が増えている。

政府は3月15日から国民に対し、全ての国への渡航禁止を勧告している。政府は国外での感染者の増加を受けて3月27日から、国民や長期ビザ保有者が渡航禁止勧告を無視して国外に渡航し、帰国後に感染が確認された場合には、治療費を有償とする方針を示している。

(本田智津絵)

(シンガポール)

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