遼寧省、省内統一の健康コードの普及を推進

(中国)

大連発

2020年03月27日

遼寧省政府は3月18日、新型コロナウイルス感染防止に向けた対応の一環として、省内統一の健康コードを普及させるための通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公布した。健康コードは通行証の機能を果たすもので、公共交通機関の利用、公共施設の出入りの際などに提示することが求められる。

健康コードは、スマートフォンの専用アプリをダウンロードして申請する。個人情報、過去14日間の滞在歴、新型コロナウイルス感染者や濃厚接触者との接触歴などを入力し申請すると、内容に応じて、3色(緑、黄、赤)いずれかのコードが付与される。緑のコードは自由に通行できることを意味し、黄と赤のコードはそれぞれ一定期間の隔離が必要となる。隔離期間が終了し、かつ、新型コロナウイルスの症状がなければ、緑コードに変わる。

遼寧省内統一の健康コード普及に先立ち、瀋陽市、大連市、営口市では、すでに各市独自の健康コードを導入している。遼寧省で外国人の登録に対応しているのは、3月24日現在、大連市の健康コードのみである(注1)。遼寧省政府の通知によると、省内各市の健康コードを登録済みの場合は、新たに同省統一の健康コードを登録する必要はない。

健康コードは、公共交通機関の利用時のほか、行政機関、病院、住宅コミュニティ、大型ショッピングモール、スーパー、市場、ホテル、レストランなど、人の往来が多い場所への出入りの際に提示が求められるが、実際の運用にはばらつきがある。3月1日から健康コードを導入済みの大連市では、バスや地下鉄の利用時には健康コードの提示を求められないが、一部のショッピングモールやオフィスビルに入場する際に提示を求められている。

中国国内で健康コードの統一が図られていないことから、国務院は3月14日に開催された会議において、健康コードの地域間の互換性をいち早く実現することを求めた。出張などにより中国国内の他地域への移動を行う場合、すでに有する健康コードと当該地域における健康コードとの互換性を確認し、互換性がない場合は、当該地域の健康コードを新たに申請しなければならないため、注意が必要だ(注2)。

(注1)遼寧省内統一の健康コードは、3月24日現在、外国人の登録に対応していない。

(注2)大連市外事弁公室によると、3月24日現在、大連市の健康コードを有していれば、瀋陽市への出張は問題なく行えるという。

(王哲)

(中国)

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