1月の失業率、ユーロ圏とEU(27カ国)ともに横ばい

(EU、ユーロ圏)

ブリュッセル発

2020年03月11日

EU統計局(ユーロスタット)は3月3日、EUから1月31日に離脱した英国を除くEU加盟27カ国の1月の失業率(季節調整済み)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。1月中は英国も加盟国だったことから、英国を含むEU28カ国の失業率も公表した。

発表によると、1月のEU加盟27カ国全体の失業率は前月から横ばいで、6.6%となった。ユーロ圏19カ国の失業率も前月から横ばいの7.4%となった。失業者数を前月比でみると、EU27カ国全体で1万6,000人、ユーロ圏では1,000人のそれぞれ増加となった。

表 EUおよび加盟国の失業率

1月の失業率を加盟国別にみると、チェコが2.0%と最も低く、スペインが13.7%と最も高かった(ただし、最新データが未発表のギリシャは2019年11月時点で16.5%)。

キプロス(6.3%→6.0%)は前月比で0.3ポイント改善した。このほか、オランダ(3.2%→3.0%)で0.2ポイント、ブルガリア(4.2%→4.1%)、クロアチア(6.2%→6.1%)、ルーマニア(4.0%→3.9%)でそれぞれ0.1ポイント改善した。

一方、リトアニア(6.4%→6.6%)、ポルトガル(6.7%→6.9%)で0.2ポイント悪化したほか、アイルランド(4.7%→4.8%)、ラトビア(6.3%→6.4%)、ルクセンブルク(5.6%→5.7%)、マルタ(3.3%→3.4%)、オーストリア(4.2%→4.3%)、スロベニア(4.6%→4.7%)、スウェーデン(6.9%→7.0%)の7カ国ではそれぞれ0.1ポイント悪化した。

1月のEU27カ国全体の若年層(25歳未満)の失業者数は271万9,000人で、このうち224万9,000人がユーロ圏19カ国の失業者だった。若年層の失業者数を前月比でみると、EU27カ国全体では1万5,000人、ユーロ圏では前月比で8,000人の増加となった。

1月の若年層の失業者数を加盟国別にみると、フランス(57万2,000人、若年層失業率19.9%)、スペイン(47万9,000人、30.6%)、イタリア(43万7,000人、29.3%)が引き続き大部分を占めた。フランスでは若年層失業率が前月から0.3ポイント改善したものの、スペインとイタリアでは前月比で0.5ポイントそれぞれ悪化した。

若年層失業率が最も低かったのはチェコの5.3%で、最も高かったのはスペイン(30.6%)だった(最新データ未発表のギリシャは2019年11月時点で36.1%)。

(大中登紀子)

(EU、ユーロ圏)

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